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(安田(やすだ) 真(しん)) はい きょうはここまで
(安田) いよいよ 来年は受験だ
来年の夏休みは ないと思えよ
よって 海やプールでエンジョイ できるのは ことしまでだ
先生 いつでもつきあうぞ
(石川(いしかわ) 透(とおる))はあ? 教師となんか行くわけねーだろ!?
(安田)ふざけるな 石川!
海やプールに 男子と行くわけねえだろ!
ハッ! ああ そりゃそうか…
(吉川(よしかわ)由紀(ゆき))バカだろこいつら
(生徒たちの話し声)
安田って 黙ってれば かっこいいのにね
(西 貴子(たかこ)) 授業だって分かりやすいし
(堀(ほり) 京子(きょうこ)) 無視すりゃいいのよ あんなやつ
(貴子)堀 安田先生と 何かあったの?
(京子)きょうね
堀 気に病むな
何? 突然
言っておくが 先生は貧乳派だ!
前向きに自信持て!
(京子)元気づけられた…
ごめん ちょっと意味分かんない
(由紀)あ そうだ 堀
(京子)ん?
ほかの学校の子に 堀のメアドとか 聞かれたんだけど どうしよう?
教えていい?
(京子)自分から言ってこない 時点でアウト 断っといてね
ええ~ また?
(石川)なあ 帰り カラオケ寄ってかね?
(由紀)カラオケ!?
(石川) 割引券 きょうまでなんで
(由紀)2時間半額! 安っ!
行こうか 堀?
行こうぜ
(京子) あー… ごめん パス
(由紀)えー いっつもじゃん
(落ちる音) (京子)ほんと ごめん!
(宮村(みやむら)伊澄(いずみ))堀さん (京子)え?
携帯 落ちましたよ
ああ ありがと…
(由紀) ああ… 宮村 くらいなあ
いつものことながら…
(貴子)オタクっぽいよね
この角度 ヤバ…
萌(も)えー?
そうそう そんな感じ
実際どうなの 透?
んー あいつ よく分かんねえんだよな
一緒につるんでるやつも いなそうだし
あ ごめん お先!
(走る足音) (由紀)あ…
堀ってさ いつも急いで帰るよね
男でもいるんじゃない?
男!?
ま あんなモテるんだもん
ま あんなモテるんだもん
(京子の荒い息遣い)
(京子の荒い息遣い)
(京子の荒い息遣い)
いて普通ってゆーか
いて普通ってゆーか
(ドアが開く音)
(装着音) (京子)よし!
(物音) (掃除機の作動音)
(携帯電話の着信音)
(操作音) (京子)ああ ママ?
分かった 夕飯やっとく
残業じゃ しかたないよ
うん
(操作音)
そろそろ行かないと
(ドアが開く音) (京子)創太(そうた)!
(堀 創太)あっ お姉ちゃん!
(保育園の先生)おかえりなさい
(女子高生1) アッハハ! だよね!
(女子高生2)あの雑誌に 載ってた店に行ってみない?
(女子高生3) ええーっ マジで!?
(女子高生たち) うんうん 行こ行こっ!
(京子) きょうはハンバーグにしようか
(創太)やった~!
(京子)ハア… 残業に休日出勤って…
あの 頼まれると断れない性格
なんとかならないのかなあ…
(ドアが開く音) (創太)おね~ちゃん
(京子)んー?
どうしたの?
創太! アンタ 何したの!?
(創太)転んだ
も~… ハンカチ持ってなかったの?
(宮村)あ あの… (京子)えっ!?
大丈夫そうなので 失礼しますね
(京子)素で無視してた~!
あ… あの… ご迷惑をおかけしたようで…
いえ じゃあ俺は これで
ん?
創太? (宮村)あ えっと…
(京子)あの… もし 急がないようでしたら
ちょっと上がってってください
あ はあ… でも…
お礼もしたいですし ぜひ
(宮村) 犬にびっくりして転んだみたいで
わざわざ すみませんでした
(宮村)いえいえ こちらこそ
(創太)お兄ちゃん コーヒーって苦いの?
苦いねー
しっかりしてるんですね 名前もきちんと言えたし
あ いえ そんな… そそっかしくて困ってます
でも 家のことを自分で やってるなんて すごいですね
意外です 堀さん
いやー… ん?
あれ? 堀さんですよね? 1組の…
なっ! ほ ほ… 堀だけど
え… あなた 同じ学校!?
え? 何 言ってんですか 同じクラスの宮村ですよ
(京子)え…? は…
はあ~!?
うう… ううう…
(京子)本当に同一人物? 今でも信じられないんだけど…
(由紀)堀… なんか 顔 すごいことになってるよ?
大丈夫?
(京子)なんでもないのよ… (由紀)本当?
うう…
あ あれ? 堀?
(京子)宮村 ちょっといい?
えっ? また遊びに 行ってもいいんですか?
わ 私じゃないわよ 創太が!
創太が“またお兄ちゃんと 遊びたい”って言うから!
本当? あ じゃあ 絵本でも買ってってあげよう
いいわよ 変な気 使わなくても
あー よかった これで創太も喜ぶわ
驚いた… (京子)何が?
堀さんが 話しかけてきてくれたこと
きのうのこともあるし 俺はてっきり…
避けられてるのかと
そんなことしないわよ (宮村)えっ…
そりゃあ 気まずさは少しあるし 驚きもしたわよ
学校の時と全然違ってたし
でも お互い様だし
私にとっては別に 避ける理由にもならな…
ふ…
何 てれてんのよ
(宮村)いや ちょっと 慣れてなくて こういうの
むずがゆいというか…
ありがとう
ん? 何?
そんな風に笑うんだ (宮村)え…?
ふだんから きのうみたいに 髪 上げてればいいのに
メガネも
ああ… でも ピアスの穴 目立っちゃうし
だいぶ開けてるよね いくつ開けてるの?
9つかな 左右に4つずつに 口1つ
(京子) それは開けすぎだと思うわ…
(宮村)母親にも言われた
(京子) 宮村が家に来るようになって 分かったことがある
漫画は好きだけど “萌えー”とまでは…
(京子) 別にオタクというわけではない
ケーキ持ってきたよ
(京子)家はケーキ屋らしい
ああ… 開けた時は やっぱ痛かったな…
(京子)ピアスは 中学の時に 安全ピンで開けた
そして…
微妙…
あまり勉強は得意ではない
堀さんすごーい ほとんど90点台!
別に てか ふつう メガネでおとなしい人は
勉強できるんじゃないの?
(宮村)そうなの?
(京子)こうしてみると 勝手に宮村に抱いてきた印象は
全く違っていたのだと 改めて気づく
(宮村) 何? スーパーのチラシ?
(京子) そうそう あした 卵が…
あっ…
(京子)あ… 意外と下まつげ 長っ…
(宮村)堀さん? (京子)えっ… あっ コホン!
卵のタイムセール 制限なしでめちゃ安くてね
(宮村)でもこれ 16時までだよ
(京子)平気平気! 急な委員会でもない限り
卵を もぎ取って帰ってくるわよ!
(チャイム)
(校内放送の声)委員の人は ホームルームが終わりしだい
視聴覚室に集まってください
(京子) なぜ このタイミングで…?
でも 諦めるわけには いかない!
でも 諦めるわけには いかない!
(操作音)
(宮村)あ… 堀さ…
(メール受信音)
(宮村) 買ってこいってか~!
ただでさえ… 暑いのに…
あと20分
ショートカット!
(荒い息遣い)
(由紀)うえっ!? (宮村)ごめん! 卵が!
は? ちょっ… ええ~!?
(走る足音) (由紀)た… 卵…?
(京子)いやー 悪かったわね
(宮村)あー… 主婦 怖い…
もう セールには行かない…
あ… そういえば えっと あの…
会ったよ 偶然 その… えっと…
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