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(生徒たちの話し声)
(夏目(なつめ))だから言ってんだろ
あんなん シカトしときゃいいんだって
それより放課後 ボウリング行こうぜ
それより放課後 ボウリング行こうぜ
(俊輔(しゅんすけ)のあくび)
(俊輔)ほぼ徹ゲーしちまった
(叶多(かなた)) マジか 俺が落ちたあとも…
(漆原(しのはら))この服 かわいいんだけど 高くてさ
(漆原(しのはら))この服 かわいいんだけど 高くてさ
(チャイム)
(チャイム)
(チャイム)
(生徒)うわ ホントだ
(チャイム)
(チャイム)
(生徒)えっ かわいい (生徒)どれどれ?
(チャイム)
(チャイム)
(生徒)絶対 似合うよ (生徒)めっちゃかわいいじゃん
(生徒)うん そうだね (生徒)似合うよ 絶対
(岡崎)はい 皆さん 授業 始めます
(俊輔のあくび)
(夏目のいびき)
(蜘蛛子(くもこ))うぐがあー! イッタ! 頭ぶつけた
なんか硬いものに覆われてる?
えっ 何この状況? 暗っ!
授業中だった気がするんだけど…
とにかく ここから出ないと…!
自由だー!
って…
えええー!
(蜘蛛子)ううう… え?
これは…?
そ… それに この足は?
おっ おっ… 落ち着けー! あっ あっ…
こ… これは あれなのか? 今 ネットで流行(はや)りのあれなのか?
いやいや いやいや 違うと言ってくれ!
ん? ああ…
うむ… 私は 蜘蛛に転生したみたいだねえ
ないわ! ないない マジでない!
転生するにしても なんで蜘蛛なわけ~?
ハァ… 騒いでもしょうがないか
私は蜘蛛… 受け入れよう…
(蜘蛛子)蜘蛛…
蜘蛛… 蜘蛛…
私は蜘蛛
お?
あっ ごはんですか?
実は私も おなかが減って…
あっ!
イヤー! なぜ共食い? 他に食べ物ないの?
オゥ ジーザス…
こ… こんな危険な所に いられるか!
私は家に帰るぞ!
んん?
オゥ ファザーですか?
マザーでしたか! すいませんでしたー!
マザー 貴様もか… そんなおつまみ感覚で…
考えるのは あとだ 今は…
撤退だー!
だあっ… ハァ ハァ…
あー 死ぬかと思った
あんな全力疾走したの久しぶりだわ
やればできるもんだねえ
ていうか 私 なんで死んだの?
最後の記憶は古文の授業
一番ありえそうなのは 死んで蜘蛛に転生したパターン
死因はテロとか
天変地異とか?
うーん 謎だわ
もしくは 実は死んでなくて 魂だけ蜘蛛に憑依(ひょうい)したパターン
本体は病院のベッドで寝てたり?
あと考えられるとしたら―
実は私の記憶を持ってるだけの 蜘蛛とか?
うーん…
うん 分からん! 一旦 保留!
“我思う ゆえに我あり” ってことでやってこ!
さしあたって 知りたいことが山ほどあるなあ
情報が少ないと 命に関わりそうだし…
あーあ こういうとき ラノベだと―
鑑定スキルとかで 情報収集できるのになあ
(天の声) 所持スキルポイントは100です
(天の声) 所持スキルポイントは100です
(蜘蛛子)ん? ん?
(蜘蛛子)ん? ん?
(蜘蛛子)ん? ん?
スキル 鑑定レベル1を ポイント100使用して取得可能です
スキル 鑑定レベル1を ポイント100使用して取得可能です
取得しますか?
えっ 何? スキル? ポイント?
なんかホントに異世界転生っぽく なってきたじゃない!
取得? もちろんイエスで!
(天の声) 鑑定レベル1を取得しました
残りポイントは 0(ゼロ)です
鑑定っていったら 異世界転生系のラノベでは
超有用 超便利な チートスキルだもん
ポイント使い果たしても ゲットすべきっしょ~
ま ず は―
なんの変哲もない石だけど―
この鑑定を使えば あら不思議!
あっ あっ… や… やだな 鑑定さんてば おちゃめなんだから
本気 見せてよ
さあ もう1回 鑑定!
アハハ… そりゃ 石は石だもんね
さて こういう壁とかなら
どこどこの洞窟とか分かるっしょ? 分かるよね?
鑑定! あ…
鑑定!
鑑定 鑑定 鑑定 鑑定…!
うわーん 使えねえ!
なんで こんなん取っちゃったの 私
壁って 見りゃ分かるし!
もっと こうさ あるでしょ なんか!
ハァ… 逆だ 逆に考えよう
まだレベル1だからだ うん そう思うことにしよう
どっこいせっと
ついでに 自分も鑑定しとくか
うん まっ 予想はしてたけど 名前なしって どういうこと?
今の この蜘蛛としての名前が ない的な?
それかレベルが上がれば 分かるとか?
うーん どうやってレベルが 上がるのかも分からないけど―
レベルだとか スキルだとか ポイントだとか―
ゲームみたいな世界だ
まっ それならそれで 楽しそうだから ありかな
前世? じゃあ ゲーマーだったしね
(おなかが鳴る音) (蜘蛛子)よいしょっと
いつまでも同じ場所にいても しかたないし
なんか食べ物でも探そっかな
腹が減っては なんちゃらって 言うしね
レッツゴー! おー!
明らかにモンスターな外見の 化け物が たくさんいるな
こんなの地球にはいないはずだし やっぱり異世界確定か
鑑定!
ぐあっ! んっ… 痛い痛い…! ちょ ちょ… 多い 多い!
情報量過多で頭が…
ここを突破なんて
生まれたばかりの いたいけな子蜘蛛には
難易度ルナティックすぎるでしょ
あっちは見なかったことにしよう
(おなかが鳴る音) うう…
チョコ食べたい ポテチ食べたい カップ麺 食べたーい
なんでもいいから 早く食べ物を見つけないと…
お?
おお! 人間もちゃんといるんだ よかった!
私 友好的で けなげで かわいいベイビー蜘蛛ちゃんだし
仲良くしてもらえるよね?
皆さーん 私は無害です! 助けてくださー…
あっ…
拝啓ブラザー様
ちょっと見ないうちに イメチェンしましたか?
これ あかんやつや
人間に見つかったら 殺されるパターンだ
どう見ても 私ってば駆除対象です
本当にありがとうございました…
マズい… マズいよ
このまま闇雲(やみくも)に歩き回って 人間に出くわしちゃったら…
うっ! ギャッ!
…って 私の糸か
あっ 私 蜘蛛なんだから 糸出せるじゃん!
てことで マイホーム作っちゃいました!
見てください この鉄壁の守り!
万が一に備えて 私が通れる逃げ穴は残してあるし
バッチリ!
あとは定期的に 獲物が網にかかってくれれば―
永久に引きこもり生活ができるのさ
前世は学校こそ通ってたけど―
それ以外は ほとんど引きこもりで―
ずっとゲームしかしてなかった ダメ人間
だから この蜘蛛の生態は 私に向いているかもしれないなあ
ダメ人間らしく 宣言しよう!
ヒキニート 最高!
あっ もう人間じゃないけどね
ああ…
あ… あれ? 動けない…
考えてみたら 生まれてから何も食べてない
ホームを作るのと糸の実験で かなり体力を消耗したからな…
こ… このままだと餓死する…
うう…
今ある食料は 保険のために持ってきた これ
背に腹はかえられない…
よね
いただきます
(もだえる声)
(吐く声)
めっちゃまずいし 苦い…
けど そんなこと言ってられない!
女は根性だー!
ウエッ… まずすぎる…
ああ ごちそうさまでした
(ゲップ)
これで 当分 餓死の心配はなくなったな
(天の声)条件を満たしました
称号 血縁喰(ぐ)ライを獲得しました
血縁喰ライの効果により スキル 禁忌レベル1
外道魔法レベル1を獲得しました
あ? 称号?
ゲーム的に言うと
なんか特殊な条件を達成すると もらえる あれ?
うわ 字面がエグい
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