पहली 200 पंक्तियाँ।
(エンジンを吹かす音)
(イリエ) あ… あ… あ〜 ちょちょちょ…
ちょっと待って待って 来ないで来ないで あ〜!
あ〜 お願いします… ああ…
おお〜… あ… 危ない危ない…
ああ… 許してください〜!
(安藤忠臣(あんどうただおみ)) イリエさん あんた うちからいくら借りてる?
(イリエ)100万円です〜!
利息は?
(イリエ)と… 10日で10万円!
約束が違うよね〜!
(エンジン音) (イリエ)あああ〜!
わあ〜 やめて〜!
(安藤) おい こいつ担保に貰(もら)ってくぞ
ええ!? いや… 車だけは勘弁してください
こいつは… こいつは俺の シンボルなんだよ〜!
うりゃああ〜!
おあああ〜!
ああ…
うう…
(安藤)おい あんじゃねえかよ (イリエ)ああ…
残り8万…
いや こんだけ元気なら—
強盗 ひったくり 恐喝 なんでもできるだろ
(イリエ)いや… できないっす
なら5分で 100万稼げる取引するか?
(イリエ)5分で100万?
(安藤)時給1200万
(イリエ) いや ど… どんな取引ですか?
(安藤) 元気な体は価値が高(たけ)えからな
(イリエ) く… 車持ってってください
貰ってくぞ
(携帯の着信音)
(安藤)ラストファイナンス
(男) 安藤社長 いつもありがとうございます
(安藤)おお どうだった?
(男) いや〜 この前のアメ車 年式は古いんですけども—
内装の程度が かなりよかったんで 客も喜んでましたよ
(安藤)そりゃあよかったな
(男) また手頃な外車があるときは うちに流してくださいよ
では 失礼します
(安藤)おう
(早乙女(さおとめ)) ヘヘ〜 安藤社長 お忙しいところ どうもすいません
(安藤) 早乙女さん お久しぶりですね
(早乙女)おげんきそうで ヘヘ
(安藤)まあ そこ座ってて (早乙女)ああ はい
(早乙女)これ どうぞ
(安藤)糖尿 大丈夫っすか?
ハハ まあどうにかこうにか
安藤社長 ビジネスのほうは 順調ですか?
相変わらず締め付けは厳しくて…
ああ〜 弁護士先生は 闇金がお得意さんですからね
金に困ってる連中に 訴訟を起こさせては—
低金利 長期返済でボロ儲(もう)け
か〜 どっちがアコギやらねえ ハハ
あっ さてと またね 決算が終わりまして—
色々な… こうやって不良債権が 入ってきてるんですよ
あっ そうそう これこれ
前々から潰れるって ウワサが流れてた—
横浜中華街の桃源郷(とうげんきょう)飯店
これなら 1億円の借用書ですけど 7000万でどうですか?
1億は重いでしょ
ん〜 じゃあ…
うん これこれ 大塚(おおつか)駅前の 老舗スナック ミルキー
ここのママは… いやいや ババアは守銭奴でねえ
裏でずいぶん 金溜(た)め込んでるって話ですよ
さすが安藤社長!
これだったら1000万のところ 出血大サービスで500万でいいです
どんな物件ですか?
(早乙女) はい 債務者の伊良部慎太郎(いらぶしんたろう)は—
新進気鋭のデザイナーで—
3年前に ふんどしの新ブランド フンドシックスを起ち上げましてね
フンドシックス?
(早乙女) あれ? ご存じないですか? 結構評判だったんですよ
ちょっと待ってくださいね
え〜と… フンドシックスと ほら これです
(電子音)
(早乙女) 素材を厳選した ペルシャシルクのふんどしが—
ネット通販で話題を呼んで—
大手アパレルメーカーからも 発注を受けるようになって…
(伊良部慎太郎) ふんどしは ファッションだけじゃない
団塊世代から 悟りジェネレーションに
もう一度 大和(やまと)魂を呼び起こす
ガジェットになるんだよ
お前ら ふんどしして
日本代表の試合 応援行ってみ
マジ ジャポニズムたぎるぜ〜
たぎるでしょ〜 え? たぎった?
たぎってるよ
(電子音)
(早乙女) 1年前 吉祥寺にショップを オープンしてたんですが—
経営は すぐに悪化 資金繰りにも行き詰って—
借金が2000万に 膨れ上がったそうです
(安藤)たった1年で? (早乙女)はい
(安藤)同業ですか?
(早乙女) まあ そんなところですね
イージーカンパニーは 伊良部に実家の土地を売らせて—
1000万 回収してます
ただ この物件のうまみは—
女房の実家も 土地持ちでしてね
うま〜く引っ張れば残りの1000万も 回収できるってところです
フウ…
こんな出がらし物件で 500はないんじゃないすか?
450!
弁護士先生に相談されたら 紙っぺらですよ
もうひと声お願いできませんか?
ハア…
ごちそうさま
分かりましたよ! じゃあ400万
ええ〜 いや あの…
おいしいんだけどな〜
いただきます
はあ〜
(須藤(すどう) 司(つかさ)) もしも〜し トモコちゃん? いい加減 電話返してね〜
チッ ハア…
(早乙女) 確かに それじゃあ早速 先方に話を進めてまいります
(安藤)では これでお願いします (早乙女)はい
え〜 仲介料が40万円 そして先方に360万円と…
ありがとうございました
ああ そうそう
焦げ付いた債権があったら 教えてください
強いね 大口があるんで 買わせてもらいますよ
(安藤) うちは小口なんで そんなデカい商売は…
ハハ それじゃ またよろしくお願いします ヘヘ
(安藤) ああ それ 忘れ物なんですよ
(早乙女)ああ 忘れ物…
こんな? ハハ そうですか
どうもお邪魔しました ありがとうございま〜す
(安藤) 司 こいつブラックか調べてくれ
(須藤)はい
こいつ もう真っ黒っすね 大丈夫っすか?
こんな多重債務で 回収できるんすか?
人間の体の値段って知ってるか?
いや… え?
例えば骨髄なら グラム200万
皮膚は1平方センチ 1000円
眼球 臓器 血液—
何から何まで売りさばけば—
人間には31億円の価値があるんだよ
結局—
俺らには こういう債権しか 回ってこねえ
ただ どうせ死ぬなら—
死にかたひとつで金になる
回収できるかできねえかは—
腹のくくりかた次第だ
さっきの 回収やっといてくれ
(須藤)いや… すいません
ウィーメンダイヤルの 取り立てがあるんで…
(安藤) そういうや 最近 お前の回収少ねえのな
(須藤) どいつもこいつも… 生理前みたいで
(安藤)だからなんだよ
冗談 フフ
ハア…
(チャイム)
(チャイム)
(ドアノブを回す音) (ドアをたたく音)
(安藤)おい!
お前 伊良部か?
(男)あ… 違います
行こう 行こう…
(須藤) ねえ お金を返してくれる 約束の日だよね?
(女) ごめん 司 今日これしかない
(須藤)困るんだよな〜
だったら一緒に実家行く?
(女) え? 親に結婚の挨拶してくれるの?
(須藤)そういうことじゃなくて…
利息払ってジャンプするって 指切りしたじゃん
(女)怒っちゃ や〜 (須藤)チッ…
(女) ごめんなさい… ごめんなさい ごめんなさい
許してください そのお金ないと死んじゃうよ
ああ!
(須藤)知るかよ
人殺し
(沼岸(ぬまぎし)のうめき声)
う…
(女)うわあ…
(須藤)ゲホ…
冗談だよな
(須藤)マジです
ふぬけてんじゃねえぞ
忠臣さん 俺…
あ?
(荒木未奈美(あらきみなみ))あの…
(安藤)どなた?
(荒木)伊良部の妻です
行方不明って言われても 困るんだよね
そんなんで通用すると思ってんの?
おい 旦那どこだよ
おい てめえグラサン取れよ 礼儀だろうが
ここに借用書あんだよ
おい
何笑ってんだよ
(荒木)気が付かない? (安藤)ああ!?
(荒木)私…
お前…
(荒木)久しぶりだね 安藤
何やってんだよ 荒木
何って… 旦那の代理で…
は? 結婚してたのか?
うん
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