لومړۍ 159 کرښې.
(雨の音)
〔警察無線の声〕 至急 至急 大和さんどうぞ
〔警察官の声〕 黒須町4丁目 呉田ビル内 人倒れ 関係者3名が倒れているのを確認
〔警察官の声〕 周囲に多量の出血アリ 重要事件に発展する可能性が強い どうぞ
〔救急隊員〕 通ります!
〔松井〕 ご苦労さん
〔松井〕 ご苦労さん
(救急車のサイレン)
おい 明かり持ってこい
〔捜査員〕 はい
〔松井・捜査員〕 —写真 —はい
(カメラのシャッター音)
〔松井〕 何だい こりゃ…
〔松井〕 ひでえなぁ
(カチャーン)
おい!
〔松井・佐々部〕 —佐々部! —はい!
〔松井・佐々部〕 —女だ 探せ! —はい!
ハァ ハァ…
〔佐々部〕 松井さん 現場で保護された 2人の身元 確認とれました
〔佐々部〕 萩尾(はぎお)春海(はるみ) 23歳と 工藤(くどう)謙介(けんすけ) 27歳
〔佐々部〕 萩尾は工藤の会社の アルバイトだったようです
〔松井〕 家族との連絡は?
〔佐々部〕 まだなんですが
〔松井〕 何だい?
〔佐々部〕 萩尾にはルームメイトがいます
〔松井・佐々部〕 —ルームメイト? —ええ
〔佐々部〕 どうも そのルームメイトと トラブルがあったようです
〔松井〕 男か?
〔佐々部〕 いえ 女です
西村(にしむら)麗子(れいこ) 年齢は不詳 重要参考人として…
早く見つけろ
〔佐々部〕 はい
〔松井〕 うん…
フウッ… ハッ
目 さめた?
〔春海〕 ここ… どこ?
〔リカ〕 覚えてないの? 交通事故で運ばれてきたの
〔春海〕 事故?
よく覚えてない
意識あったのに?
自分の名前 言える?
萩尾… 春海です
〔リカ〕 年齢は?
23歳
派遣社員で 暮里(くれさと)町に住んでます
実家の電話番号は?
えっと…
うん 明日 念のため 精密検査受けようか
〔リカ〕 あ これ? ほら 病室って殺風景でしょ
〔リカ〕 だから先生に許可もらって
〔リカ〕 人の温かみが あった方がいいでしょ?
私のオリジナルなの “リカラビット”
私のオリジナルなの “リカラビット”
〔リカ〕 カワイクない?
えぇ…
〔リカ〕 ほら 何だか 自分のウチみたいでしょ
本当ですね
〔リカ〕 良かった 何かあったら いつでも言って
えぇ…
(バタン ガチャッ)
(バンッ バタン)
(シュッ シュッ)
おい 謙介! ほいっ
大事な見舞いの品なんだから 丁寧にキャッチしろよ
〔謙介〕 うん…
緊張すんなよ 別にヤクザ はねたわけじゃないだろ
俺に任せとけって 行くぞ
〔長谷川〕 あれか?
(車のブレーキ音)
〔長谷川〕 どした?
あ… いや
おい
〔謙介〕 こんにちは
〔長谷川〕 工藤さん
あの… 改めまして
今回の事故のことでは 本当に申し訳ありませんでした
〔春海〕 あ… いえ
工藤謙介です 警察からは聞いてますよね
これは… つまらないものなんですけど
いざなみ保険の長谷川と申します
このたびは大変なお怪我をされて お辛いと思います
今後の賠償のことなど 担当させていただきます
はい…
まあ 萩尾さんくらいの人なら 頼れる相手もいるでしょう
〔長谷川〕 私が心配することないですね
まだ 手続きのことなんて 考える余裕ないですよね
〔謙介〕 何か必要なものがあれば…
〔長谷川〕 当事者同士が話すと こじれる場合もありますし—
いずれ私の方から ご相談させてください
じゃあ そろそろ
〔麗子〕 大丈夫?
さっきの保険会社でしょ?
あの人たち 専門用語ベラベラ まくしたてて言いくるめようとするよ
〔春海〕 ありがとうございます 気をつけなきゃ
うん
あのね これ渡そうと思って
あっ
事故現場 帰り道だから 通りかかったんだよね
良かった 助かりました
これでご家族とも 連絡とれるでしょ
えぇ…
〔春海〕 あのっ
〔春海〕 この前 何か言ってましたよね?
〔麗子〕 この前?
〔春海〕 私が目をさました時…
〔麗子〕 あぁ あの時
“悪趣味”って言ったの
〔麗子〕 顔に書いてあったから
えっ…
顔に出るタイプでしょ
〔春海〕 そんなこと… ないと思いますけど
〔麗子〕 そう? 私には まる見えだったけど
〔春海〕 そんな風に私のこと見抜く人 初めてかも
弱ってる時こそ 遠慮しないで 嫌な顔していいんだからね
うん
私たち なんか うまが合いそうだね
私 西村麗子 よろしくね
はいっ
〔長谷川〕 余計な同情とかすんなよ
え?
〔長谷川〕 こういうのはプロに任せとけって
〔長谷川〕 示談のタイミングとか駆け引きとか あるんだからさ
〔長谷川〕 そういうわけで 勝手に見舞いに来たりすんなよ
〔謙介・長谷川〕 —うん ありがとう —おう
山崎さん!
おぉ 長谷川君
〔長谷川〕 ほら そこの児童養護施設の 理事の山崎さん
〔長谷川〕 次の市長選に出るんだよ 紹介するよ ほら
山崎さん ちょっと紹介させてください
高校からの友人で 工藤っていうんですけど—
会社始めたばっかりで まあ 色々大変なんですよ
どうも
長谷川君の友達だったら 何かお手伝いさせてもらわないとね
まぁ 頼りないヤツなんで よろしくお願いします
あ そうだ 長谷川君に聞いたりして
〔長谷川・山崎〕 —あぁ こないだ言ってたやつですね —2つあるんだけどね うん
〔山崎〕 どっちがいいかねぇ
〔春海〕 しばらく仕事も 休まなくちゃならないから…
〔知人の声〕 分かるんですけど—
〔知人の声〕 でも私 お金貸すほど萩尾さんと 仲いいわけじゃないじゃないですか
〔知人の声〕 誰かお友達に お願いしたら? じゃ
(プツン ツーツーツー…)
(ガチャン)
(公衆電話のボタンを押す音)
(プツッ プルルル…)
〔春海〕 お母さん?
〔喜恵の声〕 春海ちゃん? どうしたの?
〔春海〕 うん… ちょっと 交通事故にあっちゃって
〔喜恵の声〕 事故ぉ? 怪我したの? 仕事は?
〔喜恵の声〕 あんた アルバイトでしょ どうするの?
〔春海〕 派遣だって言ってるじゃない
〔喜恵の声〕 もう こういうことがあるから ちゃんとしなさいっていつも言ってたのに
〔春海〕 あのさ お願いがあるんだけど…
〔喜恵の声〕 お金でしょ
〔喜恵の声〕 だったら帰ってくればいいじゃない
したいこととか色々あるし
〔喜恵の声〕 心配なの
〔喜恵の声〕 だってお母さん以外に 誰が春海ちゃんのこと助けられるの?
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