200 rreshtat e parë.
『監獄ロック』の彼は、ロカビリーそのものだった。
つまり彼こそがロカビリーだ。
意地悪で、不機嫌で、卑劣で、無礼。
あの映画の彼は、何もかもどうでもいいって顔をしてた。
ロックンロールと、刹那的な生き方、若くして死に…
カッコいい死体になること以外はな。
あの田舎者を見てると、どうしても彼になりたくなる。
エルヴィスは最高にイカしてた。
ホモじゃないが、エルヴィスはたいていの女より美しかった。
だろ? たいていの女より。
いつも言ってるんだ。もし男と寝なきゃいけないとしたら…つまり、どうしてもってことなら…
命がかかってるなら…
エルヴィスと寝るね。
俺もエルヴィスと寝る。
本当に?
ああ、彼が生きてた頃の話だけどな。今は無理だ。
同感だよ。
じゃあ二人とも、エルヴィスと寝るってことで。
気が合う人と出会えて嬉しいよ、そうだろ?
王様の話はここまで。君の話をしよう。
私の何の話?
今夜、映画に付き合ってくれないか?
何を観るの?
千葉真一の3本立て。
『激突!殺人拳』、『殺人拳2』…
それに『女必殺拳』。
千葉真一って誰?
「千葉真一って誰?」だと?
彼は、文句なしに今一番最高の格闘映画スターだよ。
カンフー映画に連れて行く気?
カンフー映画3本だ。
遠慮しておくわ。
趣味じゃないの。
そうか。
俺はフロリダのタラハシーの…
片田舎から…
モーターシティのデトロイトまで、運命の人を探しに来たんだ。
百万年考えても…
真実のロマンスとデトロイトが結びつくなんて、想像もつかなかった。
今でも、その後の出来事は遠い夢のように思える。
だが夢は現実だった…
そして俺たちの人生を永遠に変えたんだ。
なぜ世界が崩壊していくのか…
なぜ何もかも最低なのかと、俺はいつもクラレンスに聞いた。
すると彼はこう言うんだ。
「世の中そんなもんだ。でも忘れるな…
…いい方向に転ぶこともある」と。
ロマンスとはそういうものだ。
たいていは、うまくいかない。
だがたまに、いい方向に転ぶこともある。
鼓動が響き、時間は流れる。
動くな、東条。
すぐに意識を失う…
古来伝わる技だ。
酸素だよ。
来い。
あら、なんてこと! 本当にごめんなさい。
- 大丈夫? - ええ、平気よ。
なんてこと、私って世界一ドジだわ。
いいんだよ。事故は起きるものさ。
素敵な考え方ね。優しいのね。
ひどい嫌な奴だって言えたのに。
行くぞ! 準備はいい?
ラリー、どこへ行くの?
いいか、何が起きるか分からないぞ。
怖がってるの?
おい、コインランドリーの服だ!
タバコ吸ってもいい?
ええ。
ねえ、聞き逃した部分を教えてくれない?
ああ、いいよ。
見て、あの上の男。あれが千葉真一だ。
東洋人?
そう、黒い服の男だよ。
グーバー食べる?
ああ。ほら、映画の冒頭で彼はある男を殺すよう雇われたんだ。
ポップコーンだらけよ。
どうも。ありがとう。
彼は善人なの?
善人というより、とんでもなくタフなワルさ。
金で人を叩きのめす仕事さ。分かるだろ。
カンフー映画を3本観に来たの?
ああ、ダメか?
ううん、何でもない。話が合いそうね。それだけよ。
今、何時か知ってる?
12時くらいかな。
明日は早いの?
ううん、特には。どうして?
映画のあとは、パイを食べながら…
感想を語り合うのが好きでね。
俺の小さな伝統なんだ。
いい映画のあとにパイを食べるのは好き?
ええ、大好きよ。
一緒にパイを食べに行かないか?
ぜひ食べたいわ。
あの映画の彼は、何もかもどうでもいいって顔をしてた。
ロックンロールと、刹那的な生き方、若くして死に…
カッコいい死体になること以外はな。
王様の話はもういい。君の話をしよう。
私の何の話?
そうだな、君自身のことだよ。
何が知りたいの?
まずは、仕事は何を? 出身は?
好きな色は? 好きな映画スターは?
どんな音楽が好き?
好きなタイプと嫌いなタイプは?
最大の質問は、彼氏はいるのか?
いいわ、一つずつ聞いて。
仕事は何を?
覚えてないわ。
- 出身は? - 分からない。
- 好きな色は? - 分からない。黒かな?
- じゃあ、好きな映画スターは? - バート・レイノルズ。
パイを一口食べる?
ええ、少しだけね。
いいよ。
大丈夫? 美味しいだろ? 気に入った?
どんな音楽が好き?
フィル・スペクター。『He's a Rebel』みたいなガールズグループものよ。
好きなタイプは?
ミッキー・ローク、人生の些細な楽しみを分かる人、砂糖みたいなね。
エルヴィスの声、カンフー、パイ。
嫌いなタイプは?
嫌いなタイプね。
ペルシャ人。
彼氏はいるの?
それはもう少しあとで聞いて。
ガラガラの劇場で、なぜ私の隣に座ったの?
君が優しそうな人に見えたからさ。
だからポップコーンをぶちまけなきゃいけなかったのね。
会計は俺が。次はどこへ行く?
見てもいい?
ダメだよ。目を閉じてて。
よし、電気をつけるよ。はい、開けていいぞ。
わあ!
なんて素敵な職場なの!
ああ、クールだろ。鍵を持ってるから…
いつでも来て、漫画を読んだり音楽を聴いたりしてる。
ここで長く働いてるの?
もう4年になる。
それは長いわね。
まあね、でもそんなに悪くない。
ほとんどの客とは仲良しだよ。
ただダラダラして、世間話して、漫画を読んでるんだ。
給料はいいの?
いいや、そこが楽園の悩みどころさ。
店長はいい人だよ。
必要なら時々金を貸してくれる。
『スパイダーマン』創刊号が見たいか?
ぜひ。
物語もキャラも最高だし、絵も美しい。
ほら、この話でニックは…
恋人のために指輪を買って、チェーンを通して首にかけてるんだ。
その後、ナチスの野郎と喧嘩になって…
そのドイツ野郎がチェーンを掴む。
指輪は海へ落ちてしまう。
ニックはそれを取りに海へ飛び込むんだ。
カッコいいだろ?
どうしたの? 泣いてるの? 何かした? 私が悪かった?
君は何も悪くない。
じゃあ何?
話さなきゃいけないことがあるんだ。
あの映画館に偶然いたんじゃないの。雇われていたのよ。
雇われていた? 何のために? 映画館の調査員?
受付の女の子が金をくすねてないか見張る仕事か?
調査員じゃないわ。コールガールよ。
娼婦ってこと?
違う! コールガールよ。違いがあるの!
いい、話すわ。昨日連れて行ってくれた場所は?
あなたが働いている場所。
『ヒーローズ・フォー・セール』?
ボスがいるでしょ?
ああ。
名前は?
ランス。
そう、彼よ。彼が私の職場に電話してきたの。
女を呼んだのよ。あなたを寝かせるためにね。
あなたがあまり出かけないからって、誕生日祝いだったの。
偶然出会ったふりをしてくれと言われて。
彼が、君が映画館に行くなんてどうして知ってたんだ?
私は毎年、誕生日に映画に行くの。
今週、彼から電話があって、今年の誕生日映画を聞かれたわ。
怒ってないの?
いいや。言葉にできないくらい…
今までで一番楽しい時間だったよ。
そうよ。どこかおかしいとは思ってた。
あなたが私をそんなに好きになるはずがないもの。
あなたが服を脱いだとき…
男のモノが付いてなくて心底ホッとしたわ。
そんなに落ち着いて話さないでよ!
家を見て。テレビの上にメモがあるはずよ。
「親愛なるクラレンスへ」としか書いてないわ、それ以上書けなくて。
だからこう書いたの。「アラバマ、白状して。
何でも打ち明けるの。もし彼が…
ドレクスルの元へ戻って勝手にしろと言ったら…
ドレクスルの元へ戻って勝手にしろってことよ」
ドレクスル? ドレクスルって誰だ?
黙ってて! 今、白状してるの。
コールガールになってちょうど4日、あなたは3人目の客よ。
言っておくけど、私は傷物なんかじゃないわ。
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