The first 200 lines.
江梨。 あらあら 江梨は…。
どうしたの? だって 私の写真➡
前にないんだもん。 見えないんだもん。
大丈夫 今度から前にしておくから。
ほら もう泣かない。 ね!
ひび入っちゃったわ。 ああ… 今度 ガラス替えておきます。
≪(友紀雄)ただいま。 お帰り。
友紀雄 学校 どうしたの?
病院行くんで 早退させたんです。
支度できたら すぐ出かけるからね。 うん。
そういえば 今朝 言ってたわね。
ママ 私も行く。
ごめんね 江梨は おばあちゃんとお留守番。
え~!
あまり遅くなるようでしたら 夕飯の支度は➡
冷蔵庫にしてありますから 先に。 うん。
和男 今夜も残業?
このごろ 仕事が忙しいみたいです。
このところ多いわね。 和男も 子どもの頃から体弱かったから➡
無理しなきゃいいけど。
おやつ食べよっか。 ね。➡
はい。 何がいい?
沙織。 ん?
会いたかった。
彼女は? ルームシェアしてる。
いないと思う。
いたって 別にいいじゃない。
はい じゃあ ちょっとチクッとするよ。
「お仕事 ご苦労さま。➡
今 友紀雄を 病院に連れてきています。➡
気を付けて帰ってね」。
奥さんからじゃないの?
いいんだよ。
何してる…。
いいのが撮れた。
消さないでね 思い出だから。 だけどな。
ねえ。
この前みたいに絞めて。
奥さんにはできないって 言ってたやつ。
沙織も好きだな。
今日は きつ~く絞めてね。
分かった。
検査の結果は 2週間ほど かかるかと思います。
薬は ちゃんと のむようにね。 はい。
ありがとうございます。
ちゃんと のもうね。 うん。
もっと強く絞めて。
沙織?
どうした?
おい… 沙織?
おい! 沙織!
危ない!
駄目じゃない! 飛び出しちゃ。
ごめん。 大丈夫?
うん。
<これは 心の裏側に潜む➡
もう一つの顔を持った女の 物語である>
乾杯!
よう!
まさか お前に 赤坂で 会うなんて思わなかったよ。
取引先との打ち合わせの帰りだよ。
お前もか! 俺もだよ。
広告出してくれるっていう会社が あってさ➡
ついでに 沙織と飯でも食おうかと 思ったんだけど➡
忙しいみたいでな。 あ 沙織が 赤坂に➡
仕事用のマンション借りてるの 知ってるよな?
ああ 聞いた気もするけど。
仕事が忙しくて頑張ってますよ。
亭主は売れねえ本ばっかり 作ってるっていうのにさ。
そうだ 横浜で飲み直さないか?
お互い 地元の方が落ち着くし 沙織も 仕事で帰りが遅いと思うんだ。
ああ そうだな。
あら まだ 和男待ってるの? もう少しだけ。
百合子さんも 体気を付けてね。
ありがとうございます。
もしもし?
あ もしもし? 仕事が終わって 横浜で飲んでる。
楠本と一緒だよ。 楠本さんと?
うん 相も変わらず 大学時代の思い出話だよ。
おい。
もしもし 楠本です。 ご無沙汰しちゃって。
こちらこそ。 お元気ですか?
はい。 僕も沙織も元気です。
百合子さん また みんなで一緒に 集まりましょうよ。
沙織も きっと喜びます。
ええ 是非是非。
それじゃ いとしのダーリンに 代わりますね。
はい。
もしもし?
気を付けて帰って。 あ 友紀雄の事なんだけど…。
友紀雄?
うん 今日病院で 検査してもらったの。
結果が出るまで 少し 時間が かかるんですって。➡
メール 見てない?
奥さんからじゃないの?
いいんだよ。
ああ… そうだったね うっかりしてた。
うん 明日聞くよ。 先に寝てていいから。
うん。
息子 どうかしたのか? うん ここんとこ➡
頭が痛いらしくて 今日 病院で検査をな。
いや 大した事ないと思うよ。 そうか。
百合子さんも大変だな。
まあ でも 彼女に任せておけば 大丈夫か。
しっかりしてるもんな。
沙織かな?
美智子さんだ。
もしもし 楠本です。
どうしたんですか? そんなに慌てて。
え? 沙織が!?
用があって来たら 沙織さんが…。
それで 私が あの… 警察に連絡したんです。
防犯カメラは?
この部屋から 非常階段までは死角でした。
そうか。
百合子さん 大変よ!
あの 和男の友達の ほら 奥さんの あの人!
「今日の午後5時ごろ 東京・港区赤坂のマンションで➡
この部屋に住むフラワーコーディネーター 楠本沙織さんが➡
死亡しているのが 発見されました。➡
首には 絞められたような痕があり 警視庁は➡
殺人事件の可能性があるとみて 捜査を始めています」。
あの楠本さんの奥さんが… まさかね。
亡くなった人の事 どうこう言いたくないけど➡
きっと 浮気相手にでも 殺されたんじゃないかしら。
百合子さんに 余計な心配かけたくないから➡
言わなかったけど ここに遊びに来た時にね➡
あの人 和男に色目使ってたのよ。
スープ作る?
スープ作ろう はい。 食べてる? はい お代わり。
はい どうぞ。
おいしい?
≪ただいま。
大変よ 和男~!
知ってるよ。 さっきまで 楠本と一緒だったんだ。
えっ!? 楠本さんは? 警察に呼ばれていったよ。
楠本さん 大変ね~。
あっ まさか 楠本さん 疑われたりしないかしら?
だって 奥さんの浮気に逆上して➡
殺したって話 掃いて捨てるほどあるじゃない。
ふざけた事 言うなよ!
ごめん。 あまりにも 突然の事だったんで…。
楠本なら大丈夫だよ。
疑われたとしても 僕と一緒に飲んでたんだ。
それって 立派なアリバイだろ。
あのマンションは 第1発見者の 伊東美智子さんが➡
殺された奥さんと ルームシェアをしていたんですね?
はい。 1年前から 妻が 彼女に部屋を貸していました。
その伊東さんが留守の時➡
奥さんが 不特定多数の男を 部屋に連れ込んでたって➡
マンションの管理人が 言っているんですが➡
知ってましたか?
そんな…。
何かの間違いです。
妻は… 沙織は 見かけは 派手に見えるかもしれませんが➡
そんな女じゃありません。
奥さんの携帯は1台だけですか? え?
部屋にあった このスマホのほかに お持ちではなかった?
はい。 仕事もプライベートも この電話を。
確かに 最後の着信は あなたからでしたね。
なぜ 電話を?
それは たまたま 仕事が早く終わって➡
晩飯でも 一緒に どうかと思って それで。
それは 本当ですか?
あなたたちに嘘をつく必要が どこにあるんですか。
どうしたの? ああ…。
前に処方してもらった薬 どうした?
眠れなくてさ。
随分前に なくなってるわ。
そうだったな。
大丈夫? 何が?
友達の奥さんが あんな事になって ショックなのは分かるけど…。
大丈夫だよ。 楠本の方が大変だ。
そうね。
あ… 今日 楠本さんとは 会う約束してたの?
どうして? いつも そうだから。
会う時は 前もって約束してるでしょ。
突然 楠本から 電話が かかってきたんだよ。
ちょうど 打ち合わせの合間だったんで 電話に出る事ができた。
君のメールに返信できなかったのは 悪いと思ってる。
メールの事はいいの。 じゃあ どうだっていいじゃないか。
楠本と俺が どう会おうと。
パパ おはよう! おはよう。
江梨。 パパ 新聞読んでんだから 邪魔しちゃ駄目よ。
準備できたわよ。 は~い。
おはよう。 おはようございます。
あら 早いわね。
今日は 打ち合わせがあるのよね。 ああ。
ふ~ん。 あっ もう載ってる? 沙織さんの記事。
和男 読んだ?
あなた ごはんは? ああ いらない。
行ってくる。 行ってらっしゃい。
おはよう。 おはよう。
おはよう。
何か変ね。 いつもの和男じゃないわ。
部長 新プロジェクトの草案が できました。
ああ。
どうかなさいましたか?
顔色が すぐれないようですが。
いや 何でもない。
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