The first 200 lines.
本作は序章と終章 そして12章からなる
皮下組織と皮膚と 筋肉の次は––
序章
内臓について学びます
ユリヤは失望した 集中できない
成績はいいのに 次々と入る情報で気が散る
世界では 解決できない問題が山積
不安な時は––
猛勉強や“デジタル漬け”で 紛らわそうとしていた
これは自分じゃない
医大は成績優秀者に ふさわしい進路だ
それだけの理由で ユリヤは医学を志した
その時 分かった
自分が好きなのは魂だ 肉体ではない
外科は何と言うか…
とにかく切るって感じで
大工みたい
でも今…
私が好きなのは 人間の内面や感情なの
…窓が開けた
体じゃない
心理学が学びたいのね やれば?
勇気ある決断だと思う
もう医学はいい やめたいの
彼女は やめた
彼は落胆したが 彼女を尊重した
同級生は皆 未来のカウンセラーだ
摂食障害に悩む女性も多い
例を挙げよう
ところが また詰め込み教育
私の人生は いつ始まる?
君の名前は?
ユリヤです
よし ユリヤにしよう
私がユリヤという人物と 出会ったとする
2人は 惹 ひ かれ合う
仮定だよ
彼女は視覚の人間だった
私 分かったの
写真家になる
写真家?
学生ローンは カメラ代で消えた
あなたが本気なら
逃げも尻込みもしない
お手伝いを?
アルバイトをしつつ…
写真家の道へ
最高よ
新たな出会い
これぞ天職
今やオスロは違う街 新しい場所 新しい友達
アクセルだ
「ボブキャット」の作者?
彼はコミック作家だった
“ボブキャット”
“野蛮でごめん”
読んだ?
ええ
読んだフリをした
記憶にあるのは 性差別の描写だけ
満ち足りない気持ちは分かる
自分が一番バカに 思えるんだよ
君を好きになったら もう手遅れだ
だから僕たち––
会わないほうが
分かった
年が離れすぎてる
年の差が原因で 泥沼になるのが怖いんだ
君は自分探しをする年頃で
40歳を超えた僕とは ステージが違う
君は まだ模索中
でも待つのは嫌だ
君を縛ることになる
そんな結末が怖い
のちにユリヤは言った
“あの時 恋に落ちた”と
ありがとう
バッグを寝室に運ぶ?
お願い
同じ本が2冊!
1冊は捨てるね
本棚を2つ使える?
クローゼットはいくつ?
いくつ使える?
そんなにないよ
窓ガラスが古くて ゆがんでる
ダメだ そう開けないで
違う ダメだ
金具を持ち上げる 壊さないでくれ
大事な窓だ
勘弁して
冗談じゃない
共同生活のルールだ
最近 彼女が冷たいの
原因は何だと思う?
私たち 2人とも 彼氏がいなかったの
独りで生きてた
でも私は あなたの所へ
幸せ?
もちろん
ダメ 見ないで
デートしたのか?
まあね 少しだけよ
こうだ
分かりやすい人ね
ヤリたい
やあ
第1章 ほかの人々
アクセル!
会いたかった
元気か?
ようこそ
父の設計なの
少しリフォームする予定よ
ステキな家ね
散らかってるでしょ
子供がいないから この部屋か
上の段がいい
トネは私が嫌いみたい
シャイなのさ
つまり退屈な人ってこと?
次は私の番でしょ
ありがとう
ワインだ
白ワインだよ
子供は大丈夫? 友達は みんな子持ち?
いいえ 1人だけ
じゃ 居心地悪い?
みんな かわいい
ありがとう
アクセルに聞いたの
執筆を始めたんですって?
執筆って言うほどじゃないの
謙遜?
そんな
そう見える
やってみたいことは ある?
たとえば やりたい仕事とか
質問攻めだね
昔は そういう話を避けた
羨ましい
そうだね
昔のほうが余裕があった
今の若者は違うのよ
やることが多くて 考える時間もない
PCの前に釘づけ ウィリアムがそうよ
やめさせない限り ずっと見てる
違う マーティンの番よ
ユリヤが一番近い
寝る時間よ
やだ!
眠いのね 来て
嫌よ
ダメ!
もう限界でしょ
まだ寝たくないの
騒いだらダメよ いらっしゃい
嫌よ やだってば
放しなさい!
悪い子ね!
もう寝なさい
まだ寝たくない やだ
寝たくない
子供は強烈だ
大丈夫よ
子供は楽しい
まあな
せっかく来たんだ
やめて お願い
子供がいて大変なんだし
一緒に遊んでやってくれ
子供の話は やめて
言い出したのは君だろ
あなたの恋人は年下なのよ
もうすぐ30歳だ 子供がいてもいい
僕は44歳だ 先の人生を考えるさ
彼らに 影響されたわけじゃない
君は今も 何かを待ってるようだけど
聞いてる?
聞いてるわよ 子供の話はウンザリ
勘弁して
それに…
休暇も そっちの仕事の都合に 合わせてばかり
契約上 仕方が…
1冊出すとヒマで 子供に目がいくのよね
バカな
子連れに触発されて 欲しくなるのよ
違う
違わない
だけどネタを思いつくと
また机に貼りつく
何を言い出すんだ 絡まないでくれ
お願い 黙って
子育てには僕も参加する
僕は子供が欲しいんだ
私も いつかは 子供が欲しいけど
今は分からない 母性が欠けてるの
君なら いい母親になるよ
絶対に
私だって子供が欲しい
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