The first 200 lines.
これは L(ルシオ)・ウルトゥビアの 半生を描いた物語
一部の名称を変更し―
事実や人物設定に 脚色を加えている
“銀行を襲うより 経営する方が罪である”
ベルトルト・ブレヒト
1962年
“パリ空港”
頑張って
〈ルシオ・ウルトゥビアだ〉
〈マズいわ〉
何だ?
情報が漏れた
何?
警察よ お金は?
持ってる マズいな
〈この男を?〉
コステロ警部補だ
〈どこにいる?〉
〈いたぞ〉
見つかった
参ったな
〈今度は逃がすな〉
〈止まれ〉
どうすればいい?
NETFLIX プレゼンツ
〈待て〉
〈人違いよ〉
20年前
泥棒!
クソガキめ!
ナバラ州カスカンテ
ルシオ
ルシオ!
父さん
もう耐えられん
ひどい痛みなんだ
ルシオ
俺の望みは分かるな?
これを頼めるのは―
お前しかいないんだ
神よ
“銀行”
ウルトゥビア 親父さんの調子は?
死にそうだ
そうか
死は万人に訪れる
祈ろう
祈りじゃなくて―
モルヒネを買うカネが 要るんだ
お袋さんにも言ったが―
無担保でカネは貸せん
5000ペセタなら いいだろ
銀行は慈善団体じゃない
収穫を手伝えば完済できる
父さんが苦しんでる 助けてくれ
すまないが 子供の言葉は信じない
共和派の息子だしな
帰るんだ
一緒に行きたい
兵役を務めないとダメよ
この村を出て―
パリで暮らす
遊びじゃない メイドとして働くの
俺だって働ける
ここにいたら 貧乏から抜け出せない
ねえ 兵役を終えたら 訪ねてきて
いい?
10年後
パリ
サトゥナ
ルシオ?
久しぶりね
倉庫から いろいろ盗んだ
毛布やブーツが 大量にあったから
ゴミに紛れ込ませて 持ち出したんだ
まったく
いい考えだろ
問題ばかり起こす
ログローニョの兵士が 気の毒ね
誰かが情報を流したから―
俺以外の仲間は 軍警察に捕まった
戻って
嫌だね
脱走兵への罰は監禁か銃殺だ
説明するの
戻らないぞ 軍にはウンザリだし―
「太陽に顔向けて」は 歌いたくない
〈帰ったぞ〉
〈おかえり〉
〈弟のルシオよ〉
彼は夫のパトリック
〈よろしく〉
造幣局員なの
仕事はある?
熟練の専門家しか 働けないんだ
だが働き口は紹介できる
〈真面目?〉
何て?
真面目かって
もちろんだ
弟なのよ
よし 話してみる
おい 落ち着けよ
俺たちが怠けて見えるだろ
これが俺のペースだ
ならレンガの数を減らせ
耳が悪いのか?
そっちこそ
ここにはルールがある
ジェルミナルや 俺たち古株が決めるんだ
好きにしろ 俺もそうする
〝産科病院 建設中〞 共和派や社会党 急進党―
スターリン主義者に 労働組合主義者もいる
国がバラバラのまま 戦争を乗り切れるとはな
共産党との闘いを覚えてる
ミエレスで盗んだ銃弾を 取り合ったんだ
俺はカタルーニャの 急進党だったが
結局 カタルーニャ左翼に 落ち着いた
お前は?
所属だ
俺?
さあな
隠すなよ
共産党かな
お前は命令に従わないだろ
無政府主義者(アナーキスト)だ
アナーキスト?
何だそれ?
“アナーキスト連盟による 集会”
仕事だ
先に行け
読んでくれ
あっちへ
ルシオ 彼がバクーニンだ
プルードンやクロポトキンと アナーキズムの礎を築いた
〝神も支配者も無用〞 宗教や権威を拒み 集産主義を提唱した
宗教や権威を拒み 集産主義を提唱した
フランスにも大物がいる
著名な革命家 ルイーズ・ミシェルだ
“権力は悪であり 非人道的だ”と―
主張したアナーキストだ
〈アナーキスト連盟の集会を クリシーで開くぞ〉
セバスチャン・フォールが 目指したのは―
政府やカネを 必要としない社会だ
カネは人間を堕落させる
すべての元凶だ
〈次の土曜日に集まる〉
〈これは君が?〉
ブエナヴェントゥラ・ ドゥルティは―
労働者を搾取する 銀行を襲った
行動が革命を起こすと 説いたんだ
〝所有とは盗み〞 偉人は消えた
だが友人のキコ・サバテは―
銀行から5万ペセタを盗んだ
〈紙きれだ〉
〈そうか〉
権威と闘う者が アナーキストなんだ
〈寄こせ〉
〈なぜだ〉
確かに俺はアナーキストだ
この中の誰よりもな
なぜ殴る?
無事か?
ああ 石頭なんだ
危ない!
運転には慣れてる
警察は何だって?
パリで暮らすなら フランス語を学べ
“語学学校”
〈やあ ルシオ〉
〈授業は?〉
何て?
まあいい
お前に頼みがある
何でも言ってくれ
急いで食事を用意してくれ
屋根裏部屋なんだ
ここだ
荷物を持て
先に入れ
一人暮らしか?
もちろん
よそ者を信じるな
武器を隠す場所が要る
すごいな
あんたは?
キコ・サバテだ
キコか
お前は?
ルシオだ
食い物はあるか?
パンやソーセージ 何でもいい
あるぞ
故郷のソーセージだ
いいぞ
うまそうだ
食材がほとんどない
料理は女の仕事だと?
俺? どうかな
あちこちで暮らすなら 料理を学べ
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