The first 200 lines.
[新型コロナウイルスがもたらした 脅威の一つ 孤独]
[とりわけ 独身1人暮らしの民の中には➡
人との接触を避ける 生活スタイルに➡
強く孤独を感じた者が 少なくない]
[2020年以降 誰かと生活を共にする➡
尊い日常を求め 婚活する男女は大幅に増え➡
尊い日常を求め 婚活する男女は大幅に増え➡
婚活アプリ登録者数も うなぎ上り]
はっ! [4人に1人は➡
婚活サービスを利用する 婚活戦国時代に突入している]
[そして ここにも 群雄割拠の婚活に挑む者が一人]
やあ~!
[婚活 それは次々と現れる クソ男たちとの壮絶なバトル]
あっ痛たたた…。 たあっ!
痛ーい。
やったな オラァ。 やりやがったな。
[婚活とは 人間本来の姿を 浮き彫りにしてしまう➡
[婚活とは 人間本来の姿を 浮き彫りにしてしまう➡
まさに恐るべき 修行道なのかもしれない]
《この物語の主人公は私である》
《あっ 「私」というのは➡
名前のない登場人物の代わりの 「私」とか➡
そういう ややこしいやつじゃなくて➡
そのままの「私」》
《私 南 綾子は 幼少期から ずっと➡
幸せな人生を送っている》
幸せな人生を送っている》
今日 真っ赤だね。
ラッキーカラーが赤なの。
《占いに はまり 胸キュンに憧れた日々も》
あっ 矢部君! うわっ 赤鬼だ!
おい! おい! おい! おい! おい!
逃げろ!
《幸せだった》
《クラスの人気者に 憧れた日々も》
《クラスの人気者に 憧れた日々も》
ええっ!?
お待たせ。 遅いよ!
《幸せだった》
うまっ! やっぱ焼きそばパン 最高。
《何気ない日常が ある日 突然 キラキラと輝き始める!》
《何気ない日常が ある日 突然 キラキラと輝き始める!》
《みたいなものに憧れた日々も》 あのさ 南➡
これ。
ええっ!?
伊藤ヒロミちゃんに 渡してくれない?
えっ? こっちは根本ハルカちゃんに。
俺のは堀イズミちゃんに。 頼む!
これ イズミちゃんに渡してって。 これ ヒロミちゃんに。
ありがとう。 何か ごめんね。
全然。 全然 大丈夫。
《幸せだった》
《そして 33歳の今》
《そして 33歳の今》
《私は すてきな年下のイケメン➡
山田君と一緒に過ごしている》
ねえ。 ん?
綾子ちゃんはさ 彼氏ができたら 何したいとかあんの?
えっ 何? 突然。 いや 何となく。
えー そうだな。 あっ 温泉 行きたいかな。
へぇ 温泉好きなんだ。
うん。 毎年一人で 温泉宿 行くくらい好き。
でもさ 毎回一人だと 猛烈に さみしくなるから➡
彼氏と行きたいなぁって。 いいじゃん 温泉。
行こうよ。 えっ?
行こうよ。 えっ?
俺が その願い かなえてあげるよ。
登別でも別府でも➡
綾子ちゃんの好きなとこに 連れてくし。
ちょっと… 本気? うん。
ええ…。 《もう告白じゃん!》
《告白じゃん これは》
てかさ おなか減んない? 確かに。
じゃあ 私 何か作るよ。 ペヤングでいい?
おっ いいね。 サンキュー。 ちょっと見て これ。
激辛とハーフ&ハーフ どっちがいい?
普通でいいや。 普通でいいの? そうなんだ。
普通でいいや。 普通でいいの? そうなんだ。
じゃあ 私も普通にしよ。
《幸せだ》 手 上げて。
《ぶっちゃけ 小・中・高・大 全然幸せじゃなかった》
《でも 苦節33年 一切の恨みつらみも言わず➡
ひた向きに生きて 徳を積んできたかいあって➡
ついに史上最高の幸せが来た!》
《イエス!》
《イエス》
いやいや 完全に やられちゃってるし➡
捨てられちゃってるからね。 いや 捨てられてないから。
まだLINEの返信 来てないだけだから。
まだLINEの返信 来てないだけだから。
何日 来てない? 2週間。
うん。 それを捨てられたっていうんだよ。
ていうかさ 返信来ないのに よくそこまで連投し続けたよね~。
連投しないで待ってた方が 戻ってくる可能性➡
あったと思うけどね。 えっ? そうなの?
うん。 絶対そう。
だって「引く」って 書かれたドア 押し続けても➡
一生開かないからね。 うわっ マジか。
っていうかさ よくそこまで 恋愛しようって思えるよね。
めんどくさいし 心 乱されるし いいことないじゃん。
いや まあ そうなんだけどさ➡
私は まだ そこまで 達観できてないっていうか。
私は まだ そこまで 達観できてないっていうか。
どうしても 恋愛したくなっちゃうんだよね。
おけけは そういうこと ないんだもんね。
ないね。 私は私の意思で 恋愛のない生き方を選んだの。
推しがいれば人生満たされる。➡
推し活・イズ・マイライフだから。 (携帯電話)(シャッター音)
綾子も綾子なりの幸せ 見つけなきゃね。
はい 焼けた。 食え。 はーい。
まっ 今日は食べて飲んで そんなクズのやつのこと忘れよ。
いただきます。 はい どうぞ。
《実は2人には言えないカードを 持っている》
《実は2人には言えないカードを 持っている》
《山田が 私と致した後に 言い放った衝撃の一言》
俺さ 中2のときから ずっと 週1でセックスしてるんだ。
へぇ~。 《つまり私は致したそばから➡
やり捨て確定だったのだ》
《それなのにLINEを 連投し続けたのだ》
《野球選手だったら 肩 ぶっ壊すくらいの連投を》
《この恥ずかしいエピソードは 墓場まで持っていこう》
《とにかく山田はクソだ》
《山田クソ男を 2023年の クソ男・オブ・ザ・イヤーとする》
《山田クソ男を 2023年の クソ男・オブ・ザ・イヤーとする》
《ハァ… 気付いたら 年 明けてたわ》
《年の瀬に いいなと思った 年下のイケメンに やり逃げされ➡
いつまでたっても 売れない小説家で➡
来る仕事は エロ小説ばっかり》
《年間で数百とおりのあえぎ声を 文字にしても➡
売れないどころか 仕事は目に見えて減り➡
バイトで生計を立て➡
おまけに 最近 膝が ダルダルになってきて》
おまけに 最近 膝が ダルダルになってきて》
《だけど 誰にも気兼ねなく デパ地下で半額になった➡
特上ずし 2人前 買って 1人で食える!》
《幸せだ。 あー 幸せだ》
《たまらなく幸せだ》
《あー 幸せ》
味しないわ。
うえっ びっくりした。
誰? こんな時間に。 勧誘?
誰? こんな時間に。 勧誘?
いたずらか。
はうあっ!
《ク… クソ男・オブ・ザ・イヤー2023!?》
《えっ どうしよう》
《いやいや… どうするも何も 追い払う一択でしょ》
《えー でも どうしよう!》
《えっ? てか 何しに来たの?》
《また私に会いたくなったの?》
《また私に会いたくなったの?》
《あー まさか今になって あのLINE連投が➡
効いてきたとか? いやいや 待て待て》
《そんなわけない。 冷静になれ》
南さ~ん! 俺だよ 俺。 開けて!
《駄目だぞ 綾子! 開けるな》
《開けたら最後。 You can’t stop!》
《また やり逃げされるだけだぞ》
<南さん! 俺だよ 俺。 開けてって!
はい。 えっ 何の用ですか?
はい。 えっ 何の用ですか?
久しぶり。 入れてよ。
《うわぁ~ やっぱ こいつの顔面好き!》
《笑顔まぶしい~!》
お断りします。
えっ?
よし やったぞ。 誘惑に勝ったぞ。
これは新年早々 縁起がいい。
え~っ!? えっ えっ えっ…。
やあ。 ちょっ… 何で? えっ?
どっから入った? 普通に玄関から。
いやいや ドア開けてないし。 閉めたし。
あっ 窓だ。 窓 割って 入ってきたんだろ お前。
まあまあまあ いったん座って。 ちゃんと説明するから。
えっ!? ねっ? 早く。
うん…。
で 何?
実は 俺➡
フフッ 死んでるんだ~。 ハハハ…。
はぁ!? 全然面白くないんだけど。
はぁ!? 全然面白くないんだけど。
いやいやいや ホントなんだって。 だって足あんじゃん。
おいおい 土足かよ。 大丈夫。
よーく見て。 ちょっとだけ浮いてるから。
浮いてる? うん。
いやいや 浮いてんだろうな? うん。
ん?
フフッ。
ねっ?
い… いや もう どうでもいいから 帰ってよ。
何で? 俺に会いたい会いたいって LINE連投してたじゃん。
何で? 俺に会いたい会いたいって LINE連投してたじゃん。
読んだよ あれ。
ハァ… こっちはね あんたが返信しなかったせいで➡
自分が女として ごみレベルの 価値しかないと思うほど➡
自尊心を 傷つけられたんだからね!
初対面で 勘違いさせるようなことばっか➡
言ってきやがって。 勘違い?
だから 先月のクリスマスパーティーのとき。
私 何か➡
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