The first 150 lines.
(西片(にしかた))ハァ…
高木(たかぎ)さんとも今日で最後か
(西片)ん? 高木さん?
日直じゃないのに 何でもういるんだ?
あれ? おかしいな
誰もいない
いや…
いる
感じるぞ 高木さんの気配
さては どこかに隠れているな
-(高木)わっ -(西片)うわあっ
(高木の笑い声)
(西片)フッ
甘いよ 高木さん
よーし トイレでも行ってくるか
(西片)フッ
人は学習する生き物だよ 高木さん
手口は読めたよ
(西片)ここだ!
え そんな…
(西片)あ
教卓に隠れて⸺
日直の俺が黒板を拭こうと 近寄ったときに⸺
驚かせる気だな
でも残念だったね 高木さん
上履きが見えてしまっているよ
あーあ
日直の仕事 めんどくさいなあ
まあ 黒板とか 拭かなくてもバレないし
拭かなくていいか
ここだ!
え?
え… どこ?
(西片)じゃあ どこにいるんだ?
高木さん まさか もう引っ越してしまったとか…
高木さんがいなくなったら⸺
こんな気持ちになるのか
(高木)おはよう 西片
おはよう 高木さん
えっ どこにいたの?
(高木)西片 驚きすぎ
(西片)あ ベランダか…
ここのカーテン ほとんど開いてたから
全部 見えてたはずなのに
ってことは逆に 全部見られてたってこと?
(高木)フフフッ
今日 西片が日直って知ってたから
早起きしてきたかいがあったよ
上履きトラップも大成功だね
ねえ
ねえ 西片
なに?
なんか 静かな教室に 二人っきりだとさ
この世界に2人しかいないって 感じがしない?
(西片)え?
(高木)このまま 誰も来なきゃいいのにね
なんて
高木さん
ん? なに?
(戸が開く音)
(戸が開く音)
(日々野(ひびの)ミナ)おっはよー!
(日々野(ひびの)ミナ)おっはよー!
(月本(つきもと)サナエ)あんた 朝からテンション高いよ
(ミナ)だって終業式だよ
あしたから春休み
最高じゃん
(高木)おはよう
(ミナたち)おはよう
(ミナ)今日で2年生も終わりだね
(高木)そうだね
(天川(てんかわ)ユカリ)あ… 高木ちゃんは今日でお別れだね
(ミナ)そっか…
(サナエ)さみしいね
(高木)最後まで仲良くしようね
(ミナたち)うん
(真野(まの))高木ちゃん
はい これ
(高木)え みんなで書いたの?
(真野)うん
(高木)ありがとう
(真野)高木ちゃん
この島出ていっても ずっと友達だからね
うん ありがとう
(真野)うん
(女子生徒) 島 帰ってきたらまた会おう
(高木)会おうね
(高尾(たかお))俺 東京すら 行ったことないからさ
(木村(きむら))バカ 旅行じゃねえんだぞ
引っ越すんだよ
(女子生徒) 高木さん おはよう
(女子生徒) 高木さん おはよう
そうだけどさ
そうだけどさ
そうだけどさ
(高木)おはよう
パリとか なんかすごそうじゃん
(北条(ほうじょう))ねえ 何かメッセージ書いてよ
いいよ
あ 私のも書いて
(北条)うん
(浜口(はまぐち))じゃあ もう島には戻んないの?
(高木)まだ分かんないかな
(北条)もうずっと パリかもしれないの?
(高木)うーん
それも分かんない
(北条)じゃあ 向こうの高校通うの?
(西片)この世界に2人ぼっち…
か…
なに考えてるの?
(西片)やっぱり 最初に知りたかったよ
高木さん
(ノック)
失礼しまーす
(田辺(たなべ))じゃあ これと資料な
教室に持っていっといてくれ
(西片)失礼します
(田辺)どうした? 西片
浮かない顔して
高木のことか
あ… いや 別に
(田辺)中井(なかい)から聞いたんだって?
引っ越しのこと
どうして中井君のが 先に知ってんだよって思ったのか
何でみんなのが先なんだって
僕は…
僕は それなりに 仲がいいと思ってて…
(田辺)西片
お前さ
誰かのこと好きになったことって あんのか?
え… 好き?
(田辺)うん
いや… よく分かんないです
好きってのが難しければ
会いたいとか
声が聞きたいとか そういうのでもいいんだ
なんか一緒にいて楽しいとか⸺
そういうのでもいいんだぞ
それなら分かんだろ?
まあ それくらいならなんとなく
西片
大切なことっていうのは
一番大切な人には なかなか言えないもんなんだよ
ま それだけお前のことが 大切なのかもしれないな
いいなあ 青春だな
たくさん悩め
たくさんな
-(田辺)遠坂(とおさか) -(遠坂)はい
中井
(中井)はい
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