The first 200 lines.
“ジャック”
12年後
“ホーソーン博物館”
すいません
誰かいます?
ケイシー?
驚かせてしまってごめんなさい
いいんです あなたは…
リサよ
館長のレイチェルかと
人を解雇する時にしか彼女は来ない
最近はその傾向が強まってるから––
注意しつつ仕事してね
そうか 了解
展示物については聞いてる?
ああ 聞いた
ちなみに ここには戦争に関するものが置かれてる
革細工の展示室は左側で玩具は廊下の奥よ
あとで見てみるよ他に誰かいる?
いいえ 私のシフトは週に1~2日だけよ
いつも こんな感じ?
ええ 月曜の朝は暇なの
午後になれば人がくるはず
でなければ話し相手は人形だけ
皆 優しそうだ
仕事は簡単よ
笑顔で入館者たちに対応すること
運がよければ保管室の片づけはパスできる
私みたいにね
片づけ?
そうよ
よくないものは寄付したり捨てたりする
スペースに余裕もないしね
展示されないものが保管されてる
寄贈品?
そうよ家を掃除した人たちからのね
ジェームズ・ハーレーの初版本だ
本が好き?
ああ骨とう品にも興味がある
米国では学芸員として働いてた
なぜ英国に?
何でもあるからさ豊かな歴史に美しい建造物
でも一番 求めてたのは新天地だった
再出発したい
他にも宝物が隠れてるかもよ
“寄贈品”
リサ 見てくれ
信じられない
開けて
ロックされてる
鍵があるかも
きっとないさ
これは一体 何?
オルゴールかな?
びっくり箱かも
違うよ ハンドルがない
文字合わせ錠ね
何なの?
さあな
びっくり箱だ
でも 問題は––
ちゃんと動くかどうか?
質問?
そうだ
動かない
不気味ね
そんなことない
玩具には見えないわ
展示すべきだよ
デヴィッドに相談するわ専門家で目が利く
デヴィッド?ホーソーン博物館のリサよ
見てほしいものがあるの来てくれない?
明日 来るそうよ私はいないけど
了解 僕が会う
明日でいいわ新人と話してね
お前は下の階だ10分後に合流しよう
驚いたよ ひどい顔だな
これを見てみろ
いいから急げ
本当にブサイクだな
その鼻は何だ?
頂きだぜ
あと3分で帰るぞ
早くしろよ
ありがとう
どうも
故郷を思い出すでしょ?
味見してから答える
ここのパンケーキはとても おいしいわ
私は本物のダイナーに行けないかも
飛行機恐怖症なの
ご注文はどうします?
そうだな僕はパンケーキにする
私も
お薦めよ
よろしく
ほらね
彼女は店員だぞ誰にでも言うはずだ
本当においしいからよ
パンケーキなら“お薦め”でワッフルなら“最高よ”
水だけなら“カロリーに気をつけて”さ
さっきまでは口数が少なかったのに
悩み事が多くてね
大丈夫?
この半年間 よく眠れてない
結構 つらいよ
君の話をしてくれ
話すことがない
あるはずだ
ホーソーンで生まれ育ったわ
それだけ? 他にも知りたい
質問して
それじゃ君の今後の計画について
計画?
仕事や人生をどう考えてる?
例えば 5年後にどこにいるかとか
ここよ
本当に?
ええ私は この町しか知らないの
仕事は?
私は ここで幸せだわ
ずっとあの博物館で働くつもり?
そうよ走れば家から15秒で着ける
でも 興味がなさそうに見える
展示物について知識がないし––
やる気も あるように思えない
僕は旅をしつつこの業界に なじみたいんだ
君は どんな将来を…
分からないわ
本当は嫌いなの
骨とう品も歴史もね
お金のために働いてるわ
今のところそれ以外はどうでもいい
気分を害してごめん
5年後の計画なんて私にはない
明日のことで精いっぱいよ
母が病気で
お気の毒に
毎晩 心配で眠れない
母が死んだという連絡が来ないかと
よく分かるよ
ありがとう
とても おいしそうだ
でしょ?
ケイシー携帯の充電が切れそうだわ
誰かに追いかけられてるようですごく怖いの
後ろに黒い服の男がいる
刃物を持ってるかも
お願いよ 電話に出て!
ケイシー!
ケイシー 今日は私 非番よ
昨夜 泥棒が入ったようだ
本当に?
ああ 扉が開いてるし展示室が散らかってる
大変だわなくなってるものは?
どうやら なさそうだが防犯カメラを確認したい
無理よ
どうして?
レイチェルがケチで直してくれなかったの
デヴィッド?
かけ直すよ
分かった
それじゃ
よろしく
どうも
こちらへ
実にすばらしい
こういうものに出くわした経験は?
孫の玩具箱なら
これは まさに本物で––
状態もいい
デザインから判断するとビクトリア時代のものだ
当時から びっくり箱が?
19世紀後半に玩具として流行した
だが こう考える研究者もいるようだよ
それ以前には妙な用途があったとね
妙な用途とはどういうことです?
びっくり箱は元々 フランスで作られた
悪霊を閉じ込めるために
フランス語の別名は––
“デモン・アン・ボワット”
“箱の中の悪霊”ですね
伝説の話になってしまったな
一見 無害に見えるから人は皆 “開けたい”と思う
“悪魔教制圧”に反応して北フランスで広まった
殺された崇拝者たちの魂を救うためにね
つまり 箱を開けると––
悪霊が出てきて 人々を襲う
どうやって?
私の専門は幻想ではなく骨とう品だ
酒を飲んでも––
こんな幻想はなかなか思いつかない
悪霊について詳しい人はいます?
僕と同じく入館者も関心を持つはずだ
モーリス…
姓は忘れた
“悪魔研究”という分野の先駆者だ
あくまでも私の見解だが
ありがとう
こちらこそ
No comments yet. Be the first to leave one.