The first 118 lines.
僕が演劇にのめりこんだのは 学芸会がきっかけだった
よいミュージカルには 変化を渇望する主人公がいる
ヒップホップの世界そのものだ “ハミルトン〟
“リチャード・ ロジャース劇場〟
リン=マニュエル・ミランダ 脚本家/俳優 / クリエイター ヒップホップのMCは 自身の世界を具体的に語る
僕らはそれに共感し 価値観が変わる
僕が「ハミルトン」に 詰め込んだのは
演劇とヒップホップへの愛だ
「アレグザンダー・ ハミルトン伝」 本から連想したのは “お札の人〟じゃない
どのMCが どの役に ハマるかだった
だから当初はミックステープを 作ってたんだ “ドリームキャスト〟
憧れのMCたちに似せた 濃密なリリック
彼らの音楽性と多彩な表現力を 散りばめる
作りたかったのは 画期的で--
物語性のある ヒップホップアルバムだ
“ハミルトン・ ミックステープ〟
火花が炎に変わる時
ハミルトンとヒップホップ
リンは昔から 創造性に富み多趣味だ アレックス・ラカモア 音楽監督/編曲家
彼の音楽のセンスは すばらしい
幅広いスタイルやジャンルを 好んで聴き--
自分のものにする
ヒップホップの舞台作品は 歌い方で人物像が決まる
「イン・ザ・ハイツ」の頃から 歌い方で知性や思考を表現した
それを究極の形で表したのが 「ハミルトン」だ
リンはビック・パンの 高速ラップを軽々と完コピ
「キャメロット」の 音程も外さない
「ハミルトン」では ビック・パンをマネして
フレーズ内で6回 韻を踏んだ
フレーズの終わりが 次のフレーズの始まり
要注意 スパイが紛れてる
ウソつきは目を見りゃ分かる
正体はお見通し
2008年~2012年にかけて
ミランダは 十数曲の音源を録音した
「ハミルトン・ ミックステープ」だ
当時は「イン・ザ・ハイツ」に 出てたから
パブリック・シアターの 芸術監督に相談してみた
デラコート劇場で 野外コンサートを開けないかと
2つの世界の 架け橋になれる気がした
“ヒップホップを 演劇の舞台で〟
実はあの時 舞台作品になり始めてた
曲を書いてるうちに 変わっていったんだ
初回の打ち合わせで リンは印象的なことを言った
ピート・ガンバーグ レコーディングや レーベルの話ではない アトランティック・ レコード 元A&R部門責任者
“これはミックステープだ〟
“参加するのは ヒップホップ歌手に限る〟
“楽曲は決定済み〟
“ミュージカルより先に出す〟
“タイトルは「ハミルトン・ ミックステープ」〟
デモが送られてきた
音源は粗削りで 方向性が分かる程度 リグス・モラレス 元A&R部門 幹部 登場人物は ラッパーに着想を得ていた
彼は“ラッパー本人に 舞台の曲をカバーさせる〟と
キャストが歌うアルバムより 先に出したいが
舞台を見せたほうが話が早いと 気づいた
「イン・ザ・ハイツ」を 観にくるラッパーはいなかった
関心がないからだ
ヒップホップと ブロードウェイの世界は
共通点がない
僕は2つの世界を 近づけようと必死
演劇の領域を超えて この作品を届けたかった
憧れのMCたちに観てほしい
マネジャーが電話で “見に来い〟 クエストラヴ ザ・ルーツ創始者 “必ずだぞ 明日来い〟
予定があると言っても 聞く耳を持たない
観る前は周囲の熱狂ぶりを 全く信じてなかった ナズ ラッパー / 作曲家/起業家
みんな“とにかく観ろ〟としか 言わない
ブラック・ソート ザ・ルーツ創始者 「ハミルトン」を観る前は 懐疑的だった
渋々 行ったと言ってもいい
納得するまで時間を要した
バスタ・ライムス ラッパー/俳優 噂は聞き飽きてた
どうかしてると思ったけど
信頼する連中が話題にしてる
あの夜のこと 一生 後悔するかも
兵士たちは我先に 3姉妹のご機嫌取り
初めて観た時に思った
“こんなの 今まで見たことがない〟 コモン MC/俳優
即座に感銘を受けたよ
歌詞が歯切れよく 複雑に絡み合ってる
デッサ ラッパー/歌手/ 作曲家 ヒップホップの 本質を捉えつつも
素晴らしい物語に発展させた
これ以上ないほど圧倒された
脚本のレベルが飛び抜けて高い
想像をはるかに超えてた
これぞ知性の釣り合う 者同士の会話
自由で 光を見た思い
分かる?
2~3分 話して意気投合
夢のよう 踊りだしそう
とてつもない作品だ 史上最高だよ
ヒップホップというのは つまり--
心に響くリアルな音楽
その全てをクリアしてる
アンジー・マルティネス ラジオパーソナリティ/ カルチャーアイコン 語り口も言葉遊びも最高 歌詞もイケ散らかしてる
フレーズや言葉選び メタファーを大切にしてる
真のヒップホップファンの 成せる業ね
ダヴィード・ディグスは
舞台上で桁外れの カリスマを放っていた
話の運び方が ヒップホップそのもの
それを見て 初めて思った
“途方もなく 野心的なビジョンだ〟
MCによるラップバトル 小節に盛り込まれたスキル…
あれはブロードウェイじゃない ヒップホップだ
“生命 自由 及び幸福の追求〟
この理想は一級
賢い言葉 引用多数
驚くな 書いたのは私だ
彼のやり方は 限りなく自由だった レジデンテ ラッパー/歌手/ 作曲家 自由だから どこまでもいける
ルールを気にしてたら 成し遂げられないことだ
あまりにも出来がよく
ラッパーとして 負けてられないと思った
客席で観て 度肝を抜かれたよ
初めて見る ハーキュリーズ・マリガンだ
俺と同じ肌の色
紹介不要のマリガン 悪いが不死身だぜ
マリガンの名を聞いた瞬間に ライムスの声で再生してた
彼に認められなければ 上演は中止
彼に伝わらなければ失敗だ
いちから立て直す
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